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若桜町
1. 若桜駅(わかさ)
若桜鉄道若桜線(わかさてつどうわかさせん)、鳥取県最東端の駅であり終着点になります。現存する駅舎のほか、SL(C12型)、ディーゼル機関車(DD167)の展示(体験運転あり)、機関庫、機関車転車台、給水塔など開業当時の佇まいが残っており、国の登録有形文化財に指定されています。機関車転車台は手動で台を回転させる方式となっていて、その横にある緑の円柱が鉄製の給水塔であり、日本国内に現存する3基の一つです。入構券(300円)を購入するれば構内の設備を見たりふれることができるので、平日の利用客、鉄道ファンのみならず、多くの人が訪れる人気スポットです。
若桜駅構内に入ってすぐ左に佇むレトロ感溢れるカフェ、その名も “retoro” はラウンジとともに、木造駅舎の若桜駅に凄くしっくりと馴染みます。メニューは定番コーヒー、紅茶以外に、メロンクリームソーダ、ミックスジュースなど楽しめます。
SL・DLの体験運転は完全予約制です。日程、乗車券など、事前に若桜鉄道のホームページを確認下さい。
若桜駅では「鉄印」も販売中(300円)。※鉄印→乗車券の提示と記帳料を払うと鉄道会社オリジナルの記念印「鉄印」がもらえる取り組み。「鉄印帳」(鉄印を貼り付ける台紙)の所有が条件です。
2. つくよね棚田
「日本の棚田100選」に選ばれた棚田は、中国山地の標高800mにあるつく米(つくよね)にあります。戦国時代から江戸時代にかけて造られており、畦畔(けいはん※)の多くは下流の谷から運び上げた雑石により、一度崩壊すれば決して復元できないような見事な石積みが施されています。厳しい谷間に幾重にもなる約100枚もの田んぼが醸し出す造形美には感動と、どこか懐かしさもあり見入ってしまいます。
高齢化、担い手不足などの理由で耕作を放棄している田も目立ってきています。(関連:棚田オーナー制度(農林水産省)※)
3.不動院岩屋堂
日本3大投げ入れ堂の一つとして、国の重要文化財に認定されています。また、御本尊の不動明王は、弘法大師により彫刻されたものと伝えられ、日本三大不動明王として名高く、3月・7月の護摩法要で御開帳されています。
天然の岩洞ながら不思議と綺麗に収まっているこの堂は「窟堂」ともいわれ、大同年間(約600年前)創建と伝えられています。豊臣秀吉が鳥取城を攻め入った際付近を焼き払ったものの、この岩屋堂だけが難を逃れたと言われています。
間口約7m、高さ13m、奥行き10mの天然岩窟の中に正面、側面ともに3間の前方が入母屋造りで、後方は切妻造りの屋根です。鳥取県東伯郡三朝町にある「三徳山三佛寺投入堂」などとともに、岩窟利用の舞台作りで、密教系であるという点ではほぼ同じ系列にあるものです。
分岐がありますが、右が目的の「江嶋神社」、左は「若桜鬼ケ城跡」になります。
運転注意:道は舗装されているものの、幅は狭く杉の巨木に囲まれた薄暗い道が延々と続きます。不安になりますが、信じて進むと突き当りが駐車場になります。本殿までは苔むした参道を10分~15分位歩きます。